

自然の中で、何気なく見かける草花が、実は私たちの健康や美容に多くの効能を秘めていること、知っていましたか?
今回、ご紹介するのはその一つ、『ドクダミ』。古くから日本の生薬として大切にされ、日本の三大薬草に数えられる、その魅力を探ります。
ドクダミの名前に込められた意味や、女性にとって嬉しい美容効果、さらには健康にもたらす恩恵について、詳しくご説明します。
また、ドクダミ茶の淹れ方や、驚くべき活用法、そして注意点についてもご紹介。日常生活に取り入れる際の参考にしてみてください。
古くから生薬としても活用されてきた万能薬
ドクダミはドクダミ科の多年草で、日本全国各地の住宅周辺や道端など比較的湿った半日陰地に生息している。特有の臭いを有する。
ゲンノショウコ、センブリと並ぶ『日本の三大薬草』と言われています。
「毒を矯める(正しく治す)」という意味から
「ドクダミ」と呼ばれるようになったという一説があります。
ドクダミ自体に毒はありません。
ドクダミの葉や茎を乾燥させたものは「十薬(じゅうやく)」という生薬として知られているおり、煎じて飲むと利尿作用、動脈硬化の予防、解熱や解毒などの効果があると言われています。


美容効果
ニキビや吹き出物を防止してくれます。シミ・ソバカスを防いでくれる美容成分も入ってます。

デトックス効果
利尿作用により体にたまった毒素を排出するため、余分な水分を排出してむくみ改善に繋がります。女性に多くみられる、冷え性の改善や便秘解消だけでなく、生理不順・生理痛解消などの健康面においても効果があるとされています。
クエルシトリン
利尿作用や便を緩くする作用があるため、便秘改善に利用されています。
こうした作用は代謝を高めることにも繋がるため、デトックス効果やダイエット効果にも期待できます。
デカノイルアセトアルデヒド
ドクダミの香りの元になっている成分です。
デカノイルアセトアルデヒドには、強い殺菌作用があります。この作用は乾燥させると失われてしまいます。
ケルセチン
ドクダミにはフラボノイドを含み、抗酸化作用をもっているとされています。
フィンランドの調査でケルセチンの摂取量が多い人ほど虚血性心疾患での死亡率や喘息の発生率が低いそうです。
アンチエイジングに有効なだけでなく生活習慣の予防効果も高いです。
血液・血管に関する疾患予防
(高血圧・動脈硬化・脳梗塞・心筋梗塞)
ドクダミには、高血圧の要因となるナトリウムを排出するカリウムが含まれており、余分な塩分を排出して、血圧を下げる働きがあります。これにより、高血圧を予防する効果が期待できます。また、フラボノイド類であるクエルシトリン・クエルセチン・ルチンには毛細血管を強化する働きがあり、血流の流れを良くするため、血液に関する疾患予防があります。
肩こり・冷え性改善
利尿作用でダイエット・むくみの改善
血液・血管に関する疾患予防について前述したとおり、どくだみ茶には血流を改善する効果があります。
血流が改善されることによって肩こりの解消と冷え性の改善が期待されています。
アトピー/アレルギー症状緩和
カリウムのはたらきにより、アトピーやアレルギーの症状が緩和される人もいます。春先や秋口は花粉症の予防にも効果的です。
便秘解消
ドクダミに含まれるミネラル類であるマグネシウムには、腸に水分を集め便を柔らかくし流れやすくする効果があります。また、ドクダミにはカリウムなど別のミネラル類も含まれており、それらは腸を刺激して動きを活発にし、体の中の老廃物を排出する作用があります。
美肌効果/にきび対策/シミ対策
生のドクダミに含まれているデカノイルアセトアルデヒドは、殺菌・抗菌効果があるため、肌荒れの原因となる細菌の働きを抑制します。また、ドクダミに含まれるクエルシトリンやイソクエルシトリンには、利尿効果や毛細血管を丈夫にし、血行を良くする効果があり、新陳代謝が促されるため、体内に生じた老廃物や毒素を排泄し、体のすみずみまで栄養を届け、肌の生まれ変わりを促進します。
それにより、シミのもとになる過酸化脂質を抑えたり、くすみやシワの生成を抑えて肌を明るくしてくれたりする効果が期待できます。
生理不順の改善・生理痛解消
ドクダミにはカリウム・クエルシトリン・クエルセチン等の利尿作用がある成分が含まれております。
そのため、生理前の水分がたまりやすい時期に余分な水分や老廃物を排出することにより、体の重さや不快感などの症状が改善されます。また、カリウムをはじめとするカルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、亜鉛などのミネラルは体内の生産料を上げる作用があり、クエルシトリンは毛細血管を強化し、血液をサラサラにする作用があります。それにより体の血流が良くなり、体が温まるため生理痛も緩和されます。
デトックス効果
むくみ解消・ダイエット効果
どくだみに含まれるカリウムには、利尿作用があり、体に溜まった毒素や老廃物を排出するデトックス効果があります。余分な水分が排出されるため、むくみが改善します。
また、クエルセチンには、脂肪の吸収を抑制する効果があるといわれていますので、ダイエット効果も期待できます。


ドクダミ茶の効果・効能
ドクダミ茶には、血管の悪玉コレステロールや活性酸素を除去する作用があり、血液をサラサラにしてくれます。また、腸内に水分を集めてくれる、便を柔らかくしてくれたり、腸の神経細胞を刺激し、動きを活発にしてくれます。
(※一度に過剰摂取すると下痢になることがありますので、飲む量にご注意ください。また、妊婦さんや授乳期の方もお飲みいただけますが、子宮収縮作用がでる場合もあります。妊娠初期は避け、過剰摂取はしないようにしてください。)
ドクダミはお茶はもちろんのこと、茎や根を煮物にしたり、葉っぱを天ぷらにしたりなど、食用として多くの活用法があります。また、外用では葉っぱを揉んで、傷口に当てる湿布のような活用もあります。
今回は、多くの人が使いやすい乾燥葉の活用法についてお伝えしたいと思います。
化粧水・・・化粧水として使用すると、美肌効果があり、にきび対策やシミ対策にも効果的
【作り方】
1.乾燥葉50gに焼酎を注ぎ、3週間以上漬け込む
2.ガーゼ等でこす
3.グリセリン100mを加えてスプレーボトルに入れる

入浴剤・・・乾燥した葉をお風呂に入れる あせもやニキビなどに効く
【作り方】
・乾燥葉をティーパックに入れて、そのまま湯舟に入れる。
・乾燥葉を鍋で15分ほど煮出して、その抽出液を湯舟に入れる。

天然虫よけスプレー・・・(ドクダミの乾燥葉+焼酎)
【作り方】
1.乾燥葉50gに焼酎を注ぎ、3週間以上漬け込む
2.出来た抽出液エッセンシャルオイル(精油)を入れよく混ぜる
3.精製水をいれ完成

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過剰な摂取には注意し、
肌に合わない場合が稀にあるので、
異常を感じたらすぐさま使用を控えましょう。 -
腎機能が弱い方は、
高カリウム血症になる危険性があるため
注意が必要です。 -
子宮収縮作用があるので
妊娠中の方の服用は注意が必要です。
過剰摂取はしないようにしてください。 -
利尿作用のあるクエルシトリンという
成分によってお腹がゆるくなることが
あるため、胃腸が弱い方は注意してください。