自然の力で健康をサポートしたい方におすすめの薬草「カキドオシ」。その名前の由来は、垣根を突き抜けるほど力強く伸びる姿から。古くから健康茶として親しまれ、血糖値の抑制や結石の改善など、さまざまな健康効果が期待されています。本記事では、カキドオシの成分や効能、さらにおいしい飲み方や注意点まで、詳しくご紹介いたします。
糖尿病や結石に有効な成分を含む薬草
シソ科の多年草で、やや暖かい地方の野原や道端に生えています。「垣通し」は、垣根を突き抜けるほど勢いよく伸びてくる様子に由来しており、丸い葉が昔の銭のように並んで見えることから、連銭草(れんせんそう)という別名もあります。古くから子供のかんの虫をとるのに使われてきたことから、カントリソウとも呼ばれています。健康茶として飲めば、健康維持やダイエットに良いとされており、血糖値の上昇を抑え、糖尿病予防にも用いられます。また、成分の利尿作用で、さまざまな結石の改善に役立つと言われています。
主要成分
Pick up<カキドオシの有効成分>
セスキテルペン類
効用 抗ウイルス作用、抗炎作用、免疫力推進作用、精神安定作用
吸い込むことで脈拍が下がり、睡眠時と同様の脳波になるという測定結果が出ており、脳が緊張状態から鎮静状態に変化します。温泉にも含まれている成分のため、リラックス効果もあるといわれています。
サポニン
効用 鎮静作用、利尿作用
植物の根、葉、茎などに広く含まれており、苦味などのもととなる成分です。漢方薬などの生薬には、サポニンを含むものが多くあります。コレステロールや中性脂肪の増加を防ぎ、血糖値の上昇を抑え血液の流れを良くする働きがあるため、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞の予防にも役立ちます。
タンニン類
効用 抗菌作用、結石改善作用
ポリフェノールの一種であり、植物に由来する嗜好物の多くに、タンニン量が含まれます。また、抗酸化力を持つことから、動脈硬化を防ぎ、生活習慣病予防にも効果があるといわれています。
糖尿病予防
カキドオシには血糖値、コレステロール値を抑制する作用が、糖尿病予防に効果があると言われています。
結石改善
カキドオシにはサポニンとタンニンが多く含まれており、腎臓や膀胱、尿路などにできる結石を取り去る効果があるとされています。
気管支炎の改善
カキドオシに含まれているサポニンには、筋肉のけいれんを抑える鎮静作用や、体内の炎症をやわらげる作用があるので、咳や気管支炎、ぜんそくなどの改善効果があります。
小児の疳の虫の改善
カキドオシは別名カントリソウとも呼ばれ、古くから子供の疳の虫をとるのにつかわれており、神経質で虚弱な体質に煎服したとされています。小児に服用する際は蜂蜜などを加えるのもいいでしょう。
リラックス作用
ペパーミント様精油化合物が含まれており、神経の高ぶりを抑えてリラックス効果も期待されます。
味はミントのような爽やかな味で、ハーブティーのようで飲みやすいです。香りは薬草という感じで人によってはクセがあると感じるので、好みが分かれるかもしれません。
ウラジロガシ茶とのブレンド
結石の中で、一番多いのは腎結石です。ウラジロガシは民間薬として腎結石尿路結石・胆石に効果があるといわれ、2種類を一緒にブレンドして毎日の水分補給として愛飲するのもおすすめです。1日数回に分けて服用すれば効果的です。また、ブレンドすることで、苦手な味のものでも飲みやすくなる場合があります。
カキドオシ茶の美味しい淹れ方
やかんの場合
急須の場合
急須にカキドオシの茶葉を3~4g(ティースプーン2~3杯)入れ、熱湯を注いでから1分~1分半程度待ちましょう。
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過剰摂取
過剰摂取には注意してください。胃炎や腎炎を引き起こす可能性があります。
また、冷え性や妊婦の方も、飲みすぎには注意が必要です。 -
基礎疾患
健康茶の中でも利尿作用が強いので、腎臓病や肝臓病を患っている人は医師と相談の上で服用してください。
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服薬中の方
血液抗凝固剤などの医薬品を服薬中の方は注意してください。相互作用することが確認されています。
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体力低下時
血糖値低下や質代謝活性などの作用があるので、めまいや立ちくらみ、だるさ、頻尿などを引き起こす場合があります。体力が低下していときの服用には注意してください。